妄想ラーメン
- 2018/09/24
- 03:18
今週末は今世紀最大の三連休。
何やら日々の営みに揉まれ苛まれて疲れ果てた自分。
こんな世界はもう飽きた。
三連休はこれ幸い、こんな世界とは三日間断絶する!
三連休一歩もおうち出ない!!!!!
そんな思いを決行した引きこもり週末。
、、、、でも食い気だけは別腹。
ねぇ、クララ。
俺ちょっとラーメン食べに行ってくるよ。

「がいしょくとはけいきいいね、だったらついでにおみやげかってきて。くららはうぇっとなごはんがたべたい。」
OK、わかった。明るいうちに帰ってくるね。
「ちょ!ちょっとまって。いやなよかんしかしない。むかしのMAD CITYおおさかでよくあった「ちょっと銭湯行ってくる」とでていったきりもどってこないよめさんみたいなけはいがする!!」
ははは、クララはそんな昔のことよく知ってるね。
大丈夫大丈夫。
ちょっとそこまでラーメン食べに行くだけだから。
じゃいってきます。
(、、、電車は乗るけど)

とは言えこのロマンスカーには乗ってない。
実はロマンスカーの乗り方がわからない。
それは具体的に言うと右足か左足かどちらから乗っていいのかわからないとか、ムカデが自分の足の数に気づいた途端に動かし方がわからなくなってしまうような話ではなく、
単純に乗り方がわからない。
新幹線や飛行機なら自分でチケットを手配して搭乗できるけど、ロマンスカーはよくわからないから乗った事ない。
ロマンスカーに乗らなくても行けるのに乗る意味もわからない。
さて目的地の御殿場のお天気はと、、

雨がらみで気温低めなので警戒してレインや防寒をしっかりと装備してきた、ラーメン食べるだけなのに。
とは言えそのラーメン屋は最寄り駅から自力移動で行ける程度の駅近物件。
御殿場駅で降車するとそこは霧の中だった。

さすが静岡、サイレントヒル。
標高で400m台のこの付近、なるほど。
自宅から今朝近くの山を見てかかっていた雲の高さと合致した。
ここに降り立った第一印象は肌寒かった。
ここから少し標高を上げるのでガスがより濃くなる懸念があった。
まぁそこは行ってみないと何もわからない。
行ったその時そこに雲があるかどうか?それだけの話だから。
御殿場駅前の商店街の古びた中華料理屋

こういうお店がうまいんだよな。
もうここでいいんじゃない?
一瞬そう思ったけど片道800円かけてこれではね、、、
だったら伊勢原で美味いもの食った方がいい。
そうです。
わざわざ交通費をかけてラーメンを食べに来た理由です。
自分の地元のロングランコースのあつぎ大山グレートオーバルの主要区間である県道秦野清川線が現在法面崩落による通行規制で使えないのです。
そうなるとグレートオーバルに準じた自分の持ちコースはこちらの御殿場駅スタートの富士山スカイライン峠走しかありません。
このグレートオーバルと御殿場駅富士山スカイラインのコースにはそれぞれの良し悪しがあります。
グレートオーバルの良いところ
・自宅から即スタートでき交通費などの雑費がかからない。
・宮ヶ瀬湖から先の秦野清川線に入るとエスケープ手段が進むしか無くなる。
悪いところ
・宮ヶ瀬湖から先の秦野清川線に入るとエスケープ手段が進むしか無くなる。
・40kmまでずっと登りだけど最大標高がヤビツ峠の700mちょいと低い。逆に言うとロードランニングとしては質を求めやすいのかもしれない。
御殿場駅富士山スカイラインの良いところ
・ロードランで標高をめっちゃ上げられる。なんなら高地トレーニングレベルまで。(新御殿場口五号目1440m、水ヶ塚1450m、自力で行った事ないけど富士宮口五号目2380m)
自分のホームの丹沢だと山道で1500mあたりまで標高は上げられるけど継続的なランニングの練習を行えるシチュエーションではない。ちなみに大山は1252m、大山よりも高いところまでロードランニングでしっかりとランの形を保って駆けあがれる。自力と比較的少ない費用で高地トレーニングの領域に駆け上がれるのだ。
・水ヶ塚に道の駅ができたこと。
以前はただの駐車場だったのだけど、昨年だっけか、森の駅富士山ができました。
ここに通年営業の補給拠点ができた事でこのコースのハードルが大きく下がりました。
以前なら富士山閉山期だと御殿場市街地〜登山〜御殿場市街地までの全ての必要物資も持つ必要がありました。
でも御殿場駅から19kmの水ヶ塚にこのような施設と自販機が設置された事でこのコースの攻略がとても簡単になりました。
森の駅は不定休でお休みもあるようですが、自販機は通年電源が入っているはずです。
水分だけでも十分なのに食堂まで完備。
しかも清潔なトイレまでありますから。
自分はこの施設には惜しみなくお金を落としたい所存です。
それだけの価値があります。
悪いところ
・往復で1600円の交通費と3時間ほどの移動時間を消費する事。
これは考えようであり、この程度の費用と移動時間で高地トレーニング(登りは自力だけど)を行える。
そう考えると安く近く感じます。(御殿場駅から標高上げるにはけっこう走るけど)
・エスケーププランが希薄
ちなみに御殿場駅からバスも出てます。閉山期でも土日祝は運行しているようです。費用が許すなら乗って上がって標高の高いところで時間を多く過ごす方が効率が良いでしょうね。
自分はその選択はあまりしません。
第一に費用が無い(笑)次にバスの時間などに縛られたくない!
せっかくの休日です。
少ない本数のバスに合わせて時間に追われたくない。
だったら自力で走った方がいい。
走れるならそれこそが自由なのです。
そうしてせいぜい遊んで自分で走って戻ればいい。
そうすれば外的要因に縛られずにしたい事全部できるはず。
さてそうしてラーメン屋目指して走り始めました。
金木犀香る御殿場の市街地を駆け抜けます。

不思議な事に登るほどに霧が晴れました。
でも富士山は雲の中。
この日一度たりとも姿は見れませんでした。
そんな道端ではこの夏の成果を競うように植物が茂っておりました。

サカハチチョウ♀

ゲンノショウコ
甘い果実を好む者を待ち受けているのでしょうか?

アケビの実の中には蜘蛛が居ました。

トリカブトも咲いていました
昔の作法に従い私もここで馬を返します。

ここまで乗ってきた鉄の馬、ハーレーダビットソンを惜しげもなく乗り捨てました。
そんな高価なものをとお思いでしょうが、お金で買えるものですから。パチッ(ウィンクの音)
必要ならまた買えばいいのです。
そのほんの少し先、上馬返しでも昔の作法に従い私も馬を返します。

さきほどの馬返しから乗って来た靴の馬、adidas adizero 匠練を!
そんな大事なものをとお思いでしょうが、所詮これもお金で買えるものです。
執着するようなものではありませんから。
必要ならまた買えばいいのです。
でも今この先どうあがいても売っていません。
私は何事もなかったように脱いだ靴をそっと履きなおしてまた走りつづけた。
そうして登っていると何やら薄日が射し始めて下界よりも日光の熱を感じる。
、、、暑い、、
そもそも高湿度で動いているだけで汗がはけない微妙な気温でした。
そこから標高を上げれば気温が下がるのが定法なのですが、この日ばかりはまったく違いました。
小雨を含んだ厚い低層雲の下には冷たい空気が残り、
風の無いこの日はその上層では太陽の思うままに空気が温まっていたようです。
ラーメン屋のある水ヶ塚までの往路でかなりの発汗。
衣類は絞れる程度の汗濡れになってしまいました。
発汗に関してはこの日の環境もありますが、
自分の体質的な変化も大きく作用しているように感じています。
それが加齢からくるものなのか、その他の要因から生じているのか、まだ断じかねていますが明らかに変わりました。
更年期障害でしょうか?
自律神経の乱れかもしれません。
とにかく最近非常に多汗症です。
今後のレースプランを再考しなくてはならないレベルで水分の消費量が変わりました。
面倒な事です。
この日は標高を上げる事も一つの目標だったので、通常なら下がる気温を警戒しての装備。
ボトルは600ml一本です。
こんな装備でこのコースに来れるのも森の駅富士山があるからです。
どうにかヘイコラと水ヶ塚に到着。

ちょっとお献立変わった〜( ´△`)
どれにしようかな?
豚肉うどんは以前は無かったけど献立的にはあり。
だけどやはりラーメン、今日はラーメンを食べにここまで来たのです。

富士山の形の器
見栄えはよいけどとても小ぶり。
味はそこそこだけどぬるい。
それも必然で小さな常温の器にいくら熱いスープと麺を入れたところで、その上に冷えた具材を乗せると冷めて当然。
そういう意味ではとても残念なラーメンなのだけど、
御殿場駅から19km走った富士山の中腹の標高1450mの地点でラーメンを食べられるありがたさ。
この点はここの主客であるドライブ層よりも遥かに強く感じています。
この日の昼時、自分が席に着いた時はお客さんゼロでした。
その後数客現れましたが閑古鳥。
シーズンオフとは言えお昼時にこれではちょっと心配です。
ここは絶対に潰れて欲しくない。
来年も富士登山競走の練習などでヘビーユースするつもりですから。
とは言え空いているおかげでゆっくりと休めました。

飲みホの給茶機があるので五杯ほどゆっくりと補給させてもらいました。
ちなみに自分はここまで来る段階でパンツびしょ濡れマン。
座面がファブリックだったので、サンダルとビニール袋の入った袋を敷いて着席しました。
自分がいかに苦しかろうと常識や良識だけは見失ってはいけない。
世間のアホな報告を見ているとそんな当たり前の事すら再考させられます。
嘆かわしい事。
暖かい店内でゆっくりと休憩できたので満を持して出立。
とは言えびしょ濡れマン、店内の空調の風で汗冷え、、
末端は少し乾いた分気化熱を奪われて寒かった。
店外へ出る前に少々店内をぶらぶら。
すると大きな窓の下の床下にヒーターがある事に気付いた。
暖かい( ´△`)
さりげなくヒーターで温まる♪
この分だと外は寒いのだろうな、、と警戒して出たところ。
なんと外の方が暖かかった(笑)
なんだよ、あのお店の空調仕事がバラバラで窓面は床下ヒーターで温めて空間はクーラーがかかっていたっぽい。
これなら外で休んでもよかった。
でもこの暖かさはこれまでの経験上異質でした。
普段は標高を上げた分絶対に気温は下がっていた。
この日は無風だったのがこの状態の主因だったのかもしれない。
単純に上層に薄日が差し込み地表を温めた。
そしてその温まった空気が動かなかった。
こんな事あるんだな。
知らなかった。
さて、ラーメンは食べたけどついでだ。
ラーメン屋の裏山でも登るかな。
それでもこの先標高を上げるという自分の概念からか、
600mlのボトルを満たしただけで先に進んでしまった。
この常識的な判断がこの先の枷となった。
さて、も少しロードラン
このあたりにもうさぎいるのかな?

うさぎの注意標識かわいい( ´△`)
来週自転車のレースで通行止めだってさ

こういう情報自分はいつもノーチェックなのでかち合わなくてラッキー( ´△`)

旧料金所ゲート
その右脇が今日の裏山散策取り付き

ガラン沢コース
未踏の道を走るのが大好きなので今日のご褒美がこのコース。
取り付きの位置関係から常識的に考えてあまり人の入るルートではないはず。
そんな読みは適当だったようでとても良い森が広がっていました。

薄日が差し込み無風の状態だったので森に入っても体感温度が高く汗が止まりませんでした。
計測していませんが20度以上あっただろうと感じます。
標高1500mを超えて、そのあと2000mを超えても気温の体感は全く変わりませんでした。
汗を抑えるため歩きで心拍を制限しました。

今年はキノコの当たり年だそうで様々なキノコが森を均しておりました。
このガラン沢コース、
ただの谷の涸れ沢だと思っていたら本当に沢があった。

自分の薄い経験上だけど、火山質の富士山は吸水性が良いのである程度から上には地表を伝う水などないと思っていたのだけど、ここには岩盤を流れる水が波紋を刻んでいた。

キノコ
キノコはわからん。
調べても追いつかないので同定なしで。
この富士山の原生林はいつもすこぶる健やかで盛者必衰の様相

朽ちた木々はコケや菌類が土に還し倒木更新が繋がっている

仲良しタマゴタケ

キノコ
今年はキノコの当たり年らしい

ツルシロカネソウ

キノコのペントハウス

林床にはコケが拡がる
富士山は登りが始まると面白いように標高が上がる。

あわよくば宝永山ぐらいに思っていたけど、ここまで登っても一向に気温が下がらず多汗症の自分は滝汗。
残りの水分量から逆算するとここが潮時かな。

400mlを残して御殿庭中から双子山方面へ下山する事にした。
自分のプランはこの先数キロ下っての新御殿場口から16kmほど自走しての帰還ですから。
いかに新御殿場口から下りロードとは言えこのレンジでの無水は不可能。
そこにたどり着くまでもこの気温だと最低で100〜200ml要するはず。
いかに先ほどの水ヶ塚で補給したとは言え、プラマイゼロまでは戻せていないはずです。
そこから再び消費してこの段階。
正直なところ全く後がない感じです。
大事を取るなら再び水ヶ塚に戻って再補給ですがそれはもう面倒です。
時に全く後ろがないランニングで心身ともに追い込む事も自分にとっては特殊なトレーニングだと認識しています。
認識と想定と警戒と実践。
そんな究極の実地訓練はこのように不自由な環境でしか行えないものです。
だって、日常の行動では絶対に生命の危機など感じませんから。
自分のここからの下山は何か一つしくじればお終い。
それが何かはわからない。
何がどう悪さするかは想像の圏外だと想定し、
だから丁寧に自分の日常をなぞるんだ。
下りですが気温湿度が高いので頑張ると多く発汗します。
心拍ベースで、自分の感覚的には呼吸ベースで制限して進みます。
第三火口

オンタデが見事に黄葉していた。
富士山のゴロタで踏み跡の出ない箇所は岩に塗られた白いマーキングが目印です

それをなぞって進むと楽チンです。

ミヤマオトコヨモギの花後

フジアザミには甲虫が付いていた。
双子山に近づく

この辺りも登山シーズンだと踏み跡や誘導ロープがあるので歩きやすいのですが、春の開山前だと道が無くなるのでほんの少しだけ難しくなります。
それに加えてガスが出たりするとちょっと危ないコースですね。
地形や道を読めないならそんな時期で天候不順な日は幕岩方面からの森林内のトレイルルートが確実です。

フジアザミと蝶
足元の花を愛でているとふと目に飛び込んだ

自分の短パンが塩を吹いている。
と言いたいところだけど、昭和を生き抜いた歌謡アイドルの自分の汗は甘くあま〜い砂糖水なのでこれは砂糖を吹いている。
ちなみに歌謡アイドルと自負していますが俺は歌わない。
この日の双子山からの下りは地質が締まっていて着地が腰に響ききつかった。
腰にヘルニア!頭は脱毛!迷ランナーhoshisakai!!ですから。
そうして大石茶屋まで下るとなんとなんとなんと!!

自販機が生きているではござらぬか〜!!
これはさしずめ天の恵み、しからば遠慮なく

麦酒もござるが、まだ先が長いのでここはひとまずコーラーを所望す!
さ、300円とは、、、
いいい、依存ござらぬ!
いただこう!!
ここでの補給は全く想定していなかったのだけど、これ幸い

十分に飲料があるならこの最も幸薄い感じのお赤飯もたべよっと♪
この形のお赤飯もレースなどではなく時間に追われないのなら有りの形態だな。
お赤飯の粘りがあっての事でお箸で簡単に食べられた。

さてこの先まだ16kmほどのロードラン。
さっさと行こうかな。
こんな休憩も異常な事で、走ってきてびしょ濡れの姿なのに全く寒く無かった。
こんな気候の読み方がちょっとわからない。
これまでの標高から相対的に気温を下げて想定する考え方が通用しなくなってしまった。
もっともこれはかなり特殊な状況だとは思うけど。。
下ると

新御殿場口は閉鎖されていた。
そっか、もう閉山期だもんね。
主要なところならまだたくさん人も入っているだろうけど、この日の自分の進んだガラン沢からのコースではトレイル区間は全く人に会いませんでした。
富士山にはこの春前歯とあばらを折られたけど、やはりシャイだけどこの山は自分を受け入れてくれた。
かわいいやつだぜ、ふじさん♪
新御殿場口の自販機もまだ生きていた。

しかもさきほど購入したコーラーよりも40円安かった(笑)
バス停を見るとこの時期は土日祝だけ運行しているらしい。

少し待てばバスは来るようだけど、ここからの下りも自分の練習の重要パート。
5〜10%の下りを極力ぶっ飛ばして大腿四頭筋に刺激を入れたかったんだ。
体力的にはもう結構消耗していたけど必要なパートなので市街地に降りるまでできる限り押して刺激を入れた。
市街地に降りてからは失速しどうにか御殿場駅までたどり着いた。

8時間も自力移動してラーメン食べてきたんだな。。
ちなみに前後の電車でプラス3時間、、、、
実に11時間かけて食べにきたラーメン。
それがぬるかっただなんて、そんな文句はとてもじゃないけど書けません。
最低限の着替え

信越五岳のTシャツは小さくなるのでこういう時に重宝する。
こうして表向きだけ姿を整えて電車に搭乗するも、実はパンツは履き替えていないのでびしょ濡れ。
当然座れずに帰還する。
疲労に震える足でどうにかこらえながら揺れる車内で自分の身体を支えた。
ふと目覚めるともう夜だった。
家から一歩も出ないと心に決めた今世紀最大の三連休初日。
ゴロゴロしてうとうとして目覚めるとそんな悪夢を見ていたらしい。
昼ごはんにラーメン食べる為に富士山なんか行くわけないし。
このような悪夢に悩ませられるとは、
果たして自分はランニングという魍魎に取り憑かれているのだろうか?
同じもうりょうならどうせなら毛量増えてほしい。
さておき、連休初日たくさん寝たな♪
11時間も昼寝してしもた、
お腹すいた。
この調子で三日間しっかりと引き籠ろう( ´△`)
何やら日々の営みに揉まれ苛まれて疲れ果てた自分。
こんな世界はもう飽きた。
三連休はこれ幸い、こんな世界とは三日間断絶する!
三連休一歩もおうち出ない!!!!!
そんな思いを決行した引きこもり週末。
、、、、でも食い気だけは別腹。
ねぇ、クララ。
俺ちょっとラーメン食べに行ってくるよ。

「がいしょくとはけいきいいね、だったらついでにおみやげかってきて。くららはうぇっとなごはんがたべたい。」
OK、わかった。明るいうちに帰ってくるね。
「ちょ!ちょっとまって。いやなよかんしかしない。むかしのMAD CITYおおさかでよくあった「ちょっと銭湯行ってくる」とでていったきりもどってこないよめさんみたいなけはいがする!!」
ははは、クララはそんな昔のことよく知ってるね。
大丈夫大丈夫。
ちょっとそこまでラーメン食べに行くだけだから。
じゃいってきます。
(、、、電車は乗るけど)

とは言えこのロマンスカーには乗ってない。
実はロマンスカーの乗り方がわからない。
それは具体的に言うと右足か左足かどちらから乗っていいのかわからないとか、ムカデが自分の足の数に気づいた途端に動かし方がわからなくなってしまうような話ではなく、
単純に乗り方がわからない。
新幹線や飛行機なら自分でチケットを手配して搭乗できるけど、ロマンスカーはよくわからないから乗った事ない。
ロマンスカーに乗らなくても行けるのに乗る意味もわからない。
さて目的地の御殿場のお天気はと、、

雨がらみで気温低めなので警戒してレインや防寒をしっかりと装備してきた、ラーメン食べるだけなのに。
とは言えそのラーメン屋は最寄り駅から自力移動で行ける程度の駅近物件。
御殿場駅で降車するとそこは霧の中だった。

さすが静岡、サイレントヒル。
標高で400m台のこの付近、なるほど。
自宅から今朝近くの山を見てかかっていた雲の高さと合致した。
ここに降り立った第一印象は肌寒かった。
ここから少し標高を上げるのでガスがより濃くなる懸念があった。
まぁそこは行ってみないと何もわからない。
行ったその時そこに雲があるかどうか?それだけの話だから。
御殿場駅前の商店街の古びた中華料理屋

こういうお店がうまいんだよな。
もうここでいいんじゃない?
一瞬そう思ったけど片道800円かけてこれではね、、、
だったら伊勢原で美味いもの食った方がいい。
そうです。
わざわざ交通費をかけてラーメンを食べに来た理由です。
自分の地元のロングランコースのあつぎ大山グレートオーバルの主要区間である県道秦野清川線が現在法面崩落による通行規制で使えないのです。
そうなるとグレートオーバルに準じた自分の持ちコースはこちらの御殿場駅スタートの富士山スカイライン峠走しかありません。
このグレートオーバルと御殿場駅富士山スカイラインのコースにはそれぞれの良し悪しがあります。
グレートオーバルの良いところ
・自宅から即スタートでき交通費などの雑費がかからない。
・宮ヶ瀬湖から先の秦野清川線に入るとエスケープ手段が進むしか無くなる。
悪いところ
・宮ヶ瀬湖から先の秦野清川線に入るとエスケープ手段が進むしか無くなる。
・40kmまでずっと登りだけど最大標高がヤビツ峠の700mちょいと低い。逆に言うとロードランニングとしては質を求めやすいのかもしれない。
御殿場駅富士山スカイラインの良いところ
・ロードランで標高をめっちゃ上げられる。なんなら高地トレーニングレベルまで。(新御殿場口五号目1440m、水ヶ塚1450m、自力で行った事ないけど富士宮口五号目2380m)
自分のホームの丹沢だと山道で1500mあたりまで標高は上げられるけど継続的なランニングの練習を行えるシチュエーションではない。ちなみに大山は1252m、大山よりも高いところまでロードランニングでしっかりとランの形を保って駆けあがれる。自力と比較的少ない費用で高地トレーニングの領域に駆け上がれるのだ。
・水ヶ塚に道の駅ができたこと。
以前はただの駐車場だったのだけど、昨年だっけか、森の駅富士山ができました。
ここに通年営業の補給拠点ができた事でこのコースのハードルが大きく下がりました。
以前なら富士山閉山期だと御殿場市街地〜登山〜御殿場市街地までの全ての必要物資も持つ必要がありました。
でも御殿場駅から19kmの水ヶ塚にこのような施設と自販機が設置された事でこのコースの攻略がとても簡単になりました。
森の駅は不定休でお休みもあるようですが、自販機は通年電源が入っているはずです。
水分だけでも十分なのに食堂まで完備。
しかも清潔なトイレまでありますから。
自分はこの施設には惜しみなくお金を落としたい所存です。
それだけの価値があります。
悪いところ
・往復で1600円の交通費と3時間ほどの移動時間を消費する事。
これは考えようであり、この程度の費用と移動時間で高地トレーニング(登りは自力だけど)を行える。
そう考えると安く近く感じます。(御殿場駅から標高上げるにはけっこう走るけど)
・エスケーププランが希薄
ちなみに御殿場駅からバスも出てます。閉山期でも土日祝は運行しているようです。費用が許すなら乗って上がって標高の高いところで時間を多く過ごす方が効率が良いでしょうね。
自分はその選択はあまりしません。
第一に費用が無い(笑)次にバスの時間などに縛られたくない!
せっかくの休日です。
少ない本数のバスに合わせて時間に追われたくない。
だったら自力で走った方がいい。
走れるならそれこそが自由なのです。
そうしてせいぜい遊んで自分で走って戻ればいい。
そうすれば外的要因に縛られずにしたい事全部できるはず。
さてそうしてラーメン屋目指して走り始めました。
金木犀香る御殿場の市街地を駆け抜けます。

不思議な事に登るほどに霧が晴れました。
でも富士山は雲の中。
この日一度たりとも姿は見れませんでした。
そんな道端ではこの夏の成果を競うように植物が茂っておりました。

サカハチチョウ♀

ゲンノショウコ
甘い果実を好む者を待ち受けているのでしょうか?

アケビの実の中には蜘蛛が居ました。

トリカブトも咲いていました
昔の作法に従い私もここで馬を返します。

ここまで乗ってきた鉄の馬、ハーレーダビットソンを惜しげもなく乗り捨てました。
そんな高価なものをとお思いでしょうが、お金で買えるものですから。パチッ(ウィンクの音)
必要ならまた買えばいいのです。
そのほんの少し先、上馬返しでも昔の作法に従い私も馬を返します。

さきほどの馬返しから乗って来た靴の馬、adidas adizero 匠練を!
そんな大事なものをとお思いでしょうが、所詮これもお金で買えるものです。
執着するようなものではありませんから。
必要ならまた買えばいいのです。
でも今この先どうあがいても売っていません。
私は何事もなかったように脱いだ靴をそっと履きなおしてまた走りつづけた。
そうして登っていると何やら薄日が射し始めて下界よりも日光の熱を感じる。
、、、暑い、、
そもそも高湿度で動いているだけで汗がはけない微妙な気温でした。
そこから標高を上げれば気温が下がるのが定法なのですが、この日ばかりはまったく違いました。
小雨を含んだ厚い低層雲の下には冷たい空気が残り、
風の無いこの日はその上層では太陽の思うままに空気が温まっていたようです。
ラーメン屋のある水ヶ塚までの往路でかなりの発汗。
衣類は絞れる程度の汗濡れになってしまいました。
発汗に関してはこの日の環境もありますが、
自分の体質的な変化も大きく作用しているように感じています。
それが加齢からくるものなのか、その他の要因から生じているのか、まだ断じかねていますが明らかに変わりました。
更年期障害でしょうか?
自律神経の乱れかもしれません。
とにかく最近非常に多汗症です。
今後のレースプランを再考しなくてはならないレベルで水分の消費量が変わりました。
面倒な事です。
この日は標高を上げる事も一つの目標だったので、通常なら下がる気温を警戒しての装備。
ボトルは600ml一本です。
こんな装備でこのコースに来れるのも森の駅富士山があるからです。
どうにかヘイコラと水ヶ塚に到着。

ちょっとお献立変わった〜( ´△`)
どれにしようかな?
豚肉うどんは以前は無かったけど献立的にはあり。
だけどやはりラーメン、今日はラーメンを食べにここまで来たのです。

富士山の形の器
見栄えはよいけどとても小ぶり。
味はそこそこだけどぬるい。
それも必然で小さな常温の器にいくら熱いスープと麺を入れたところで、その上に冷えた具材を乗せると冷めて当然。
そういう意味ではとても残念なラーメンなのだけど、
御殿場駅から19km走った富士山の中腹の標高1450mの地点でラーメンを食べられるありがたさ。
この点はここの主客であるドライブ層よりも遥かに強く感じています。
この日の昼時、自分が席に着いた時はお客さんゼロでした。
その後数客現れましたが閑古鳥。
シーズンオフとは言えお昼時にこれではちょっと心配です。
ここは絶対に潰れて欲しくない。
来年も富士登山競走の練習などでヘビーユースするつもりですから。
とは言え空いているおかげでゆっくりと休めました。

飲みホの給茶機があるので五杯ほどゆっくりと補給させてもらいました。
ちなみに自分はここまで来る段階でパンツびしょ濡れマン。
座面がファブリックだったので、サンダルとビニール袋の入った袋を敷いて着席しました。
自分がいかに苦しかろうと常識や良識だけは見失ってはいけない。
世間のアホな報告を見ているとそんな当たり前の事すら再考させられます。
嘆かわしい事。
暖かい店内でゆっくりと休憩できたので満を持して出立。
とは言えびしょ濡れマン、店内の空調の風で汗冷え、、
末端は少し乾いた分気化熱を奪われて寒かった。
店外へ出る前に少々店内をぶらぶら。
すると大きな窓の下の床下にヒーターがある事に気付いた。
暖かい( ´△`)
さりげなくヒーターで温まる♪
この分だと外は寒いのだろうな、、と警戒して出たところ。
なんと外の方が暖かかった(笑)
なんだよ、あのお店の空調仕事がバラバラで窓面は床下ヒーターで温めて空間はクーラーがかかっていたっぽい。
これなら外で休んでもよかった。
でもこの暖かさはこれまでの経験上異質でした。
普段は標高を上げた分絶対に気温は下がっていた。
この日は無風だったのがこの状態の主因だったのかもしれない。
単純に上層に薄日が差し込み地表を温めた。
そしてその温まった空気が動かなかった。
こんな事あるんだな。
知らなかった。
さて、ラーメンは食べたけどついでだ。
ラーメン屋の裏山でも登るかな。
それでもこの先標高を上げるという自分の概念からか、
600mlのボトルを満たしただけで先に進んでしまった。
この常識的な判断がこの先の枷となった。
さて、も少しロードラン
このあたりにもうさぎいるのかな?

うさぎの注意標識かわいい( ´△`)
来週自転車のレースで通行止めだってさ

こういう情報自分はいつもノーチェックなのでかち合わなくてラッキー( ´△`)

旧料金所ゲート
その右脇が今日の裏山散策取り付き

ガラン沢コース
未踏の道を走るのが大好きなので今日のご褒美がこのコース。
取り付きの位置関係から常識的に考えてあまり人の入るルートではないはず。
そんな読みは適当だったようでとても良い森が広がっていました。

薄日が差し込み無風の状態だったので森に入っても体感温度が高く汗が止まりませんでした。
計測していませんが20度以上あっただろうと感じます。
標高1500mを超えて、そのあと2000mを超えても気温の体感は全く変わりませんでした。
汗を抑えるため歩きで心拍を制限しました。

今年はキノコの当たり年だそうで様々なキノコが森を均しておりました。
このガラン沢コース、
ただの谷の涸れ沢だと思っていたら本当に沢があった。

自分の薄い経験上だけど、火山質の富士山は吸水性が良いのである程度から上には地表を伝う水などないと思っていたのだけど、ここには岩盤を流れる水が波紋を刻んでいた。

キノコ
キノコはわからん。
調べても追いつかないので同定なしで。
この富士山の原生林はいつもすこぶる健やかで盛者必衰の様相

朽ちた木々はコケや菌類が土に還し倒木更新が繋がっている

仲良しタマゴタケ

キノコ
今年はキノコの当たり年らしい

ツルシロカネソウ

キノコのペントハウス

林床にはコケが拡がる
富士山は登りが始まると面白いように標高が上がる。

あわよくば宝永山ぐらいに思っていたけど、ここまで登っても一向に気温が下がらず多汗症の自分は滝汗。
残りの水分量から逆算するとここが潮時かな。

400mlを残して御殿庭中から双子山方面へ下山する事にした。
自分のプランはこの先数キロ下っての新御殿場口から16kmほど自走しての帰還ですから。
いかに新御殿場口から下りロードとは言えこのレンジでの無水は不可能。
そこにたどり着くまでもこの気温だと最低で100〜200ml要するはず。
いかに先ほどの水ヶ塚で補給したとは言え、プラマイゼロまでは戻せていないはずです。
そこから再び消費してこの段階。
正直なところ全く後がない感じです。
大事を取るなら再び水ヶ塚に戻って再補給ですがそれはもう面倒です。
時に全く後ろがないランニングで心身ともに追い込む事も自分にとっては特殊なトレーニングだと認識しています。
認識と想定と警戒と実践。
そんな究極の実地訓練はこのように不自由な環境でしか行えないものです。
だって、日常の行動では絶対に生命の危機など感じませんから。
自分のここからの下山は何か一つしくじればお終い。
それが何かはわからない。
何がどう悪さするかは想像の圏外だと想定し、
だから丁寧に自分の日常をなぞるんだ。
下りですが気温湿度が高いので頑張ると多く発汗します。
心拍ベースで、自分の感覚的には呼吸ベースで制限して進みます。
第三火口

オンタデが見事に黄葉していた。
富士山のゴロタで踏み跡の出ない箇所は岩に塗られた白いマーキングが目印です

それをなぞって進むと楽チンです。

ミヤマオトコヨモギの花後

フジアザミには甲虫が付いていた。
双子山に近づく

この辺りも登山シーズンだと踏み跡や誘導ロープがあるので歩きやすいのですが、春の開山前だと道が無くなるのでほんの少しだけ難しくなります。
それに加えてガスが出たりするとちょっと危ないコースですね。
地形や道を読めないならそんな時期で天候不順な日は幕岩方面からの森林内のトレイルルートが確実です。

フジアザミと蝶
足元の花を愛でているとふと目に飛び込んだ

自分の短パンが塩を吹いている。
と言いたいところだけど、昭和を生き抜いた歌謡アイドルの自分の汗は甘くあま〜い砂糖水なのでこれは砂糖を吹いている。
ちなみに歌謡アイドルと自負していますが俺は歌わない。
この日の双子山からの下りは地質が締まっていて着地が腰に響ききつかった。
腰にヘルニア!頭は脱毛!迷ランナーhoshisakai!!ですから。
そうして大石茶屋まで下るとなんとなんとなんと!!

自販機が生きているではござらぬか〜!!
これはさしずめ天の恵み、しからば遠慮なく

麦酒もござるが、まだ先が長いのでここはひとまずコーラーを所望す!
さ、300円とは、、、
いいい、依存ござらぬ!
いただこう!!
ここでの補給は全く想定していなかったのだけど、これ幸い

十分に飲料があるならこの最も幸薄い感じのお赤飯もたべよっと♪
この形のお赤飯もレースなどではなく時間に追われないのなら有りの形態だな。
お赤飯の粘りがあっての事でお箸で簡単に食べられた。

さてこの先まだ16kmほどのロードラン。
さっさと行こうかな。
こんな休憩も異常な事で、走ってきてびしょ濡れの姿なのに全く寒く無かった。
こんな気候の読み方がちょっとわからない。
これまでの標高から相対的に気温を下げて想定する考え方が通用しなくなってしまった。
もっともこれはかなり特殊な状況だとは思うけど。。
下ると

新御殿場口は閉鎖されていた。
そっか、もう閉山期だもんね。
主要なところならまだたくさん人も入っているだろうけど、この日の自分の進んだガラン沢からのコースではトレイル区間は全く人に会いませんでした。
富士山にはこの春前歯とあばらを折られたけど、やはりシャイだけどこの山は自分を受け入れてくれた。
かわいいやつだぜ、ふじさん♪
新御殿場口の自販機もまだ生きていた。

しかもさきほど購入したコーラーよりも40円安かった(笑)
バス停を見るとこの時期は土日祝だけ運行しているらしい。

少し待てばバスは来るようだけど、ここからの下りも自分の練習の重要パート。
5〜10%の下りを極力ぶっ飛ばして大腿四頭筋に刺激を入れたかったんだ。
体力的にはもう結構消耗していたけど必要なパートなので市街地に降りるまでできる限り押して刺激を入れた。
市街地に降りてからは失速しどうにか御殿場駅までたどり着いた。

8時間も自力移動してラーメン食べてきたんだな。。
ちなみに前後の電車でプラス3時間、、、、
実に11時間かけて食べにきたラーメン。
それがぬるかっただなんて、そんな文句はとてもじゃないけど書けません。
最低限の着替え

信越五岳のTシャツは小さくなるのでこういう時に重宝する。
こうして表向きだけ姿を整えて電車に搭乗するも、実はパンツは履き替えていないのでびしょ濡れ。
当然座れずに帰還する。
疲労に震える足でどうにかこらえながら揺れる車内で自分の身体を支えた。
ふと目覚めるともう夜だった。
家から一歩も出ないと心に決めた今世紀最大の三連休初日。
ゴロゴロしてうとうとして目覚めるとそんな悪夢を見ていたらしい。
昼ごはんにラーメン食べる為に富士山なんか行くわけないし。
このような悪夢に悩ませられるとは、
果たして自分はランニングという魍魎に取り憑かれているのだろうか?
同じもうりょうならどうせなら毛量増えてほしい。
さておき、連休初日たくさん寝たな♪
11時間も昼寝してしもた、
お腹すいた。
この調子で三日間しっかりと引き籠ろう( ´△`)
- テーマ:ジョギング・ランニング
- ジャンル:スポーツ
- カテゴリ:御殿場駅富士山スカイライン峠走
- CM:0
- TB:0